今の美容師さんは毎日練習して、将来のために備えていると思います。

そもそも20年前と、今の美容師さんの働き方って全然違うみたいだしね。

そう考えると私達美容師って、将来どうなっているのか気になるわ…。
もともと美容師という仕事は、「手に職がつくから安心」という話を聞いた経験がありますよね?
ところが将来は安心といえる状況ではないと思います。
将来不安になっている美容師さんが多いでしょう。
そこで8年美容師をしてきて、今は運営に携わっている僕が、将来の働き方や準備について紹介していますね。
この記事と相性がいい人
- 将来が不安な美容師さん
- 今の働き方に疑問の美容師さん
- これから美容師を目指す人
このどれかに該当する人は、比較的読みやすいと思うので、参考にしてみてくださいね。
今の時点で美容師の仕事に不満がある人は、働き方に関する記事があるので、こちらもチェックしてみてくださいね。
今の若い美容師さんが20年後の将来は競争がさらに激化する
今は独立を目指せば、なんとかなると思っている美容師さんが多いはずです。
確かに独立は収入が上がる働き方でしょう。
ところが20年後の将来は、独立だけでは儲かる確率は今より低くなります。
独立に関する記事でも紹介しましたが、独立を目指すモデルは、もう崩壊していると思いました。

じゃあ何を目指したらいいのかわからない…。将来不安でしかないわ。

そもそも美容業界全体が飽和状態だから、何か別のものを生み出さないと、美容師だけでやっていくのは難しいだろうね。
それは日本の人口を見れば、なぜ美容業界全体が飽和状態なのかわかります。
国が出しているデータを元に、将来について考えてみましょう。
高齢者が増えて若者が減少し続ける
今の美容師さんの置かれている状況を知るには、国のデータを参考にするとわかりやすいです。
美容師という仕事は、お客様商売なので人口を見てみましょう。
人口推移
2010年 | 2040年 | |
---|---|---|
19歳以下 | 2,287万人(18.0%) | 1,467万人(13.7%) |
20~64歳 | 7,497万人 (59.0%) | 5,393万人(50.3%) |
65歳以上 | 2,924万人 (23.0%) | 3,868万人 (36.0%) |
※参照:人口の推移と将来推計(年齢層別) | 国土交通省より
少しデータがずれていますが、参考になると思います。
美容室によって変わりますが、まず若い人をターゲットにした美容室こそ、競争が激化してきつくなってしまいますよ。

19歳以下の人口が、30年で820万人減っているね…。

都会に若者が集中しているだけに、地方の美容室はお客様の取り合いになるのがわかるね。
その代わりに高齢者が増えていきますよね?
よくある美容室のイメージでもある、若い人をターゲットにしたサロンでは、儲けるのが難しくなっていくわけです。
つまり高齢者をターゲットにしたサロンを運営したほうが、20年後の将来は、まだ安定しやすくなります。
美容師さんもそれ合わせた練習をしておくのもいいでしょう。

僕は高齢者が増えてきたサロンでいるけど、それはそれで不安材料が多いよ。
病気で来れなくなったお客様とか増えてくるから、その対策も考えないといけないから、美容師さんの立ち位置はかなり変えたほうがいいね。
その割に美容師の人口は減らないとも限らない
お客様の取り合いが激化して、美容師さんとしては厳しい時代に将来なるのがわかったでしょう。
その上に美容師人口がどうなっていくか、想像してみてください。
今の時点では、美容師さんの人口が減っていないようです。
美容師免許件数
免許件数 | |
---|---|
平成23年度 | 17,855件 |
平成25年度 | 18,173件 |
平成27年度 | 19,005件 |
しかも1度取得した免許はなくなりません。
免許を取得した人が減らずに、そのまま維持されたら、競争が激化するのは目に見えているでしょう。

就職するのも大変な時代だね。

美容室では若い人を採用したがるから、30代以降になると、再就職は相当の実力者でないと厳しいね。
つまり若いうちから実力をつけておき、将来に備えておく重要性もわかりますね。
転職や独立など、選択肢を広めておくことが、今の美容師さんのできる対策です。
将来ロボットが美容師の代わりになる可能性も否定できない
美容師さんの競争には、じつは人間だけでなく、AIやロボットも参入してくる可能性もあります。
スーパーのレジ打ちという仕事がいい例です。
今の時点でセルフレジといって、お客様が機械で操作するスタイルが主流になりつつあります。
ファミマにセルフレジ!!
なんかすごくない?これ全部のファミマでやってるん?!初めて見てんけど?!!
まあこんな田舎でやってるならみんなやってるか、 pic.twitter.com/7mHIjdZEdl— Яaru ღ☠ (@raaaaaru_) November 24, 2019
もちろんスーパー以外でもレジを使っているので、たくさんの業種でレジ関連の仕事募集が減っていくでしょう。
これがもっと発達すれば、美容師という仕事がなくなるのでは?という話題が上がっているわけです。

全然想像できないけど、本当にそんな時代が来たら、美容師さんがかわいそう…。

とはいっても、まだまだ実現するには遠いという意見もあるから、そこまで心配はしなくていいかもね。
AIという言葉は聞いた事がありますよね?
人工知能と言われており、これを組み込んだロボットが、代わりに仕事をしてくれる話です。
美容師も、このAIに取って代わる仕事として挙げられていました。
ところがこの話は、AIを期待していた人が言った、空論だった可能性も否定できません。
AIは過去に2度、今回のように加熱したブーム、つまりバブルとその崩壊を経験した。いずれも、その後には「AIの冬」と呼ばれる長い低迷期が到来。
(以下略)
今のAIに何が出来て、何が出来ないのか、これを明確にして、過剰な期待が引き起こす「AIのバブル化」を早急に食い止める必要があるのではないだろうか。
※引用:現代ビジネス | 講談社より
つまりAIという言葉だけが、独り歩きしていただけで、まだそこまで人間の技術は追いついていないわけです。

なんだ…よかった。

でも安心はしないほうがいいよ。技術は進歩しているから、こんなものは今の時点でできているみたいだよ。
美容師さんの競争相手は、20年後になっていると、人間以外にも増えているかもしれませんね。
30代美容師の将来も考えてみた…それぞれの年収
まず30代美容師なら誰でも気になってしまうのが、「このまま美容師として働いていいのか?」ですよね?

結論から言ってしまうと、今いる立場な不安なら、変えてしまったほうがいいよ。

でもどんな風に変わればいいの?
30代の美容師さんの多くは、「若い頃にもっと動けばよかったかも…」と、思うかもしれません。
しかしまだ30代なら、次の3つの将来があるので、安心して大丈夫です。
30代美容師の選択肢
- 雇われたまま店長になる
- 美容師として独立する
- 別の業種に転職する
それぞれどのような人生になるのか、僕の経験とデータを参考に検証してみました。
これを参考に30代美容師さんは、将来どうするべきか考えてみてくださいね。
雇われたい人は店長になる
まず現状維持で雇われた立場で、美容師を続けていこうとするなら、店長になっておくべきです。
それは給料の面もありますが、将来必ず役にたつから。
生涯美容師だけで生きていく事は、ほとんどのマレなので、経験を積む意味で最高の環境になりますよ。

そもそも店長の美容師さんは、どんな仕事をしているの?

美容室によって全然違うけど、経営者と同じような仕事をしていると考えてもいいかな。
では将来店長になった美容師さんは、どのような仕事をしているのか見てみましょう。
店長になった美容師さんの仕事内容
- 美容師さんの教育
- 店舗全体のマネジメント
- 商品管理や店販計画
- 店舗内の雰囲気作り
- イベントなどの発案 など
どちらかという運営側に回るイメージです。
美容室によっては、別に美容師でなくても店長になれるケースもあります。
とはいえ、どこの美容室でも人手不足のため、大手サロン以外は美容師の仕事を兼任しながら、店長の仕事をしているでしょう。
ちなみに30代になった美容師が気になるのは、給料ですよね?
もちろん責任ある仕事に就くわけですから、将来は給料も上がりやすくなります。

30代になると、稼ぎがよくないと困るケースがよくあるからね。

でもどれくらいの給料になるんだろう…。
詳しいデータはありませんが、給料だけを気にするのなら、大手サロンで働くと給料はよくなります。
規模別:美容師の平均月給
平均月給 | |
---|---|
100未満の小規模サロン | 232,200円 |
1,000未満の中規模サロン | 234,800円 |
1,000以上の大規模サロン | 238,900円 |
※引用:賃金構造基本統計調査職種 | 政府統計の総合窓口より
つまり雇われた状態の30代美容師さんは、将来のために大手サロンの店長を目指すべきです。

個人美容室は、将来について考えていないケースが多いからね。

大手サロンだと長く美容師を確保したいから、いろんなプランを考えているはずだよね。
給料と人生プランの両方を兼ね揃えた大手サロンは、30代以降の美容師さんが多くいるようです。
それは国のデータを見ればわかりますよね?
規模別:美容師の平均年齢
平均年齢 | |
---|---|
100未満の小規模サロン | 31.3歳 |
1,000未満の中規模サロン | 31.9歳 |
1,000以上の大規模サロン | 38.4歳 |
※引用:賃金構造基本統計調査職種 | 政府統計の総合窓口より
ここでいう雇われた30代美容師さんの人生プランは、かなりの大手サロンに行くべきです。
一生美容師として、そのサロンで働けると思えるところを見つけましょう。
独立を目指す
30代美容師さんが考えられる将来は、独立するという道です。
美容師として一生暮らしていくなら、1番多くの人が考える人生プランだと思います。

「独立=美容師の夢」みたいなものがあるよね。

でも独立すれば、むしろ収入が不安定になるから注意してね。
以前書いた独立で儲けるための記事で紹介したように、将来のために今の考え方まで変えたほうがいいでしょう。
「独立すれば立派な美容師」というイメージを持っている人がいるでしょうが、実際のところ僕が経験したところではこのようになります。
現役の美容師さんは、お客様を技術で満足させられたらOKです。
ところが独立した美容師さんは、「お客様を満足させられる技術+集客」をしないといけません。
つまり技術力を高めるだけで待っていても、成果が出ないわけです。

しかも考え方を変えずに独立すると、収入が少なくなってしまうよ。

現役だった頃より収入が減ると困るよね…。
独立した美容師さんと現役美容師さんの比較
美容師の平均月給 | 235,300円 |
---|---|
美容室オーナーの月収益 | 178,416円 |
独立の収入は、必要経費と売上を差し引いた金額ですよね?
それを計算すると上記の表のように、現役美容師さんより収入が少ないというデータもありました。
経費を削減すれば、自然と収入が増やせられるのが、独立した美容師さんのメリットです。
つまり試行錯誤さえすれば、30代美容師さんでも、将来は収入が増やせられるでしょう。

ちまり独立するなら、考え方を変えれば、一生美容師として働ける可能性もあるわけだね。
美容師がきついなら転職
30代で転職を考える美容師さんも多いでしょう。
上記で紹介した2つの選択肢ができないと感じれば、むしろ転職したほうがうまくいきます。

でもほとんどの美容師さんは、美容1本で仕事をしているよね?未経験で転職できるの?

それが1番のネックになるよね?
もちろん経験者しかできない仕事は難しいけど、ほとんどの業種も人手不足だから、入れるところも多いはずだよ。
詳しくは転職に関する記事があるから、それを見て判断してみてください。
少なくとも給料の面では、美容師以外の仕事は、高くなっているみたいです。
美容師とそれ以外の業種に平均給与
平均給与(千円) | |
---|---|
エンジニア | 371.8 |
デザイナー | 304.2 |
販売店員 | 243.2 |
美容師 | 245.9 |
※引用:賃金構造基本統計調査職種 | 政府統計の総合窓口より
ところがスキルがない仕事だと、給料が下がってしまう可能性があります。
つまり30代美容師だからと焦らず、別のスキルを副業で覚えたほうが無難です。
将来のために自分の適性に合った仕事に転職すると、ストレスなく仕事ができますよ。
美容師さんが将来安定を目指すなら練習内容を変えたほうがいい
そもそも美容師さんが競争に巻き込まれるのは、美容室そのものの経営が問題だと思っています。
美容師さんは雇われている身ですから、美容室が安定して収入を生み出すと、特に気にしなくてもいい問題なわけです。

でも雇われているんだから、何も口は挟めないでしょ?

確かに言いにくいだろうから、これから美容師さんが目指すべき道を紹介するよ。
今までの練習に加えて、これから紹介する道を目指すと、美容師さん自身の将来は安定しやすくなるかもしれませんよ。
幅広い髪型に挑戦する
まず1番手っ取り早い方法が、少子高齢社会に合わせた技術を、今のうちに備えることです。

高齢者が増えてくるなら、高齢者が求める髪型を作る技術を、ある程度習得すればいいわけね。

もちろん今のお客様のための練習も必要だよ。両方まんべんなく練習できてたら安心だね。
高齢者の髪型といっても、若い人向けの美容室で働く人は、少しわかりにくいですよね?
例えばこのような髪型ができれば、定番なのでなんとかなるでしょう。
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基本的にショートヘアで、ふんわりした髪型が好まれます。
セットを楽にしつつ、悩みが解消されるように、髪型が作れるようになれば大丈夫ですね。
福祉美容師の資格があると安心
また資格を取得するのも、将来のためにできる内容でしょう。
資格と言ってもたくさんあるので、スキルアップのための記事内で、細かい資格を紹介しています。
その中でも将来のために役立つ資格は、福祉美容師ですね。
この資格は介護が必要な人の髪を、うまく施術するための資格になります。

美容業界でいたら、誰でも知っている資格だよね。

だから今更とっても…なんて言わずに、取っておいて損はないよ。
美容師以外の仕事も含めて展開する
美容師として仕事をしていると、他の業界について、全然わからなくなってしまいますよね?
そうならないためにも、将来のために副業を始めると、これから始める事が見つかる可能性があります。

副業なんて時間がなくてできないよ…。

たしかに練習や勉強で時間がない人もいるだろうから、スタイリストになって時間ができてからでも遅くないよ。
副業と言っても美容師をしながら、できる仕事はあまりないかもしれません。
そこでダブルワークについて記事でも紹介していますが、ネットを使った副業だと比較的挑戦しやすいですよ。
また派遣美容師や同業種でも副業はできるので、自分の技術力の幅が広げられる副業をして視野を広めましょう。
視野を広めると、意外に将来について冷静に判断ができるようになります。
美容師さんの仕事は無くならない!将来のためにスキルアップ
美容師さんの20年後の将来について、データを元に紹介してきました。
ここまで不安になる内容ばかりでしたが、実際のところ、まだまだ美容師さんの仕事はなくなりません。

人間の髪は伸び続けるから、それを整える美容師さんの仕事はなくならないわけだね。

そう考えると、少し考えすぎだったかも。
それでも将来的にはどうなっているかわかりません。
だからこそ今の技術力を早めに伸ばして、これからの美容師人生についてよく考えましょう。
- 今の美容室で満足できる働き方ができない
- 技術力が伸ばせない…
技術力を伸ばすためには、美容室の環境とあなたの相性がよくないと、効率的ではありません。
このように思っている美容師さんがいた場合は、別サロンに移ってしまいましょう。