美容師さんは、どんな技術であってもブロッキングを使います。
これから美容師を目指す人は、ブロッキングも大事さを、あまり気にしていないかもしれません。

そもそもブロッキングって面倒だし、すぐに施術に入ったほうが早くなるんじゃない?

じつはブロッキングをしたほうが、むしろ効率よくなるよ。
ちなみにブロッキングとは、ある程度作業をしやすくするための、前準備の作業です。
もちろん適当にブロッキングをしてしまうと、逆にタイムロスになります。
そこでブロッキングの大切さを、まだ気付いていない美容師さんのために、正しいやり方や注意点を紹介しますね。
また国家試験をまだ受けている段階の人も、ブロッキングのやり方について確認しておいてください。
美容師の国家試験ではまっすぐきれいなブロッキングが試される
美容師さんになる前に、国家資格である美容師免許を取得しないといけませんよね?
その試験の時に絶対に覚えておかないといけないのが、ブロッキングです。

練習する前にいつもブロッキングするの面倒…って思うの私だけ?

その気持ちはわかるけど、この練習も後で活かされるから頑張って!
ちなみに国家試験の流れや免許のとり方など、具体的に知りたいのなら、必要な資格についての記事で紹介しているので、参考にしてみてください!
ブロッキングを正しくできるようになるためには、じつはコツがあります。
これを覚えてしまえば、タイムアップができるので、これから国家試験に挑戦する人は確認しておきましょう。
ワインディングはコームを利用するのがコツ
まずブロッキングが1番重要になってくる実務試験が、ワインディングです。
髪をロッドに巻きつけるのがワインディングですが、このロッドを髪全体に使い切って、尚且きれいにワインディングできると合格できます。

このワインディングとブロッキングが、なんで重要なの?

じつはワインディングで使うロッドに合わせるようにブロッキングをすれば、巻くことだけに集中できるからなんだ!
ただブロッキングに時間を取られていると、肝心のワインディングの時間がなくなってしまいますよね?
そこで動画を見ればわかるように、コームを使って長さを測れば、タイムアップできます。
そもそもコームの髪をとく部分と、ロッドの流れが同じため、この方法が使えるわけです。

ワイディングを初めてする人は、意外に適当にしてしまうだろうけど、覚えておいてね。
ちなみにブロッキングで使うスライスも、一発でまっすぐ引けるようにならないと、タイムロスになります。
流石にこれは裏技が無いので、何度も練習して慣れておきましょう。
カットもまっすぐブロッキングできるかが勝負
国家試験でもうひとつブロッキングをする課題があります。
それがカットですよね?

カットの練習はきつかったな…。1回切ったらウィッグを変えないといけないから、少しずつ切ってたよ。

失敗したら1発でバレるし、カットって難しいよね!
この失敗を減らすためには、これもブロッキングが意外に重要です。
そもそも国家試験と仕事で使うカットは、全くの別物と思ってください。
時間との勝負になるので、裏技的なやり方で学校を教えてくれるからです。

動画を見ればわかるように、本番ではここまでブロッキングしないもんね。

かなり細かくブロッキングしているから、これもタイムロスになるな…。
僕が受けた内容とカットは変わっていますが、基本的には以下のように同じ流れです。
- ガイドを残してブロッキングをする
- ネープのガイドのカット
- サイドのガイドのカット
- バックの上部のガイドをカット
- ネープと上部をつなげる
- バックサイド、サイドなどをつなげる
- フロントのガイドをカット
- もみあげとフロントのガイドをカット
- フロントのトップをつなげたら完成
引用:専門学校エクラより
ブロッキングできていない場合、角度が付きすぎて切りすぎや、切り残しが起こってしまいます。
つまりガタガタの髪型になってしまう人は、丁寧にブロッキングができていないのかもしれません。
美容師さんのリアルな現場でもブロッキングはかなり大切
国家試験ではまっすぐブロッキングをするのですが、これから仕事で施術の勉強をする美容師さんは、まっすぐにブロッキングをしていると失敗してしまいますよ。

まっすぐにブロッキングをしていいのは、人形だったからだね。
人間の髪や頭は均等になっていないから、まっすぐにブロッキングしないほうがいいんだ。

そうなの?適当にブロッキングしてた…。
もちろん施術によって、ブロッキングを均等にさせない理由があるので、それぞれ紹介します。
ちなみに結論から言ってしまうと、髪に量を気にしてブロッキングをするのがコツです。
カットは薄くならないように生え際に合わせる
カットでまっすぐにブロッキングをしない大きな理由は、切った髪が薄くなりすぎないようにするためです。

ちょっと言っている意味がわからない…。

実際にカットをしているところを見ればわかるよ。
このイラストのように、生え際が後退したお客様に当たったとします。
今までどおりにまっすぐにブロッキングをして、カットを続けてしまうと、毛量が少なくなってしまうのがわかりますよね?
つまりカットでは毛量を気にして、生え際に合わせてブロッキングをしたほうが、正確なカットができるようになるわけです。
もちろんカットの本番では、ブロッキングだけでなく、お客様の要望を聞き出せる能力も必要です。
次の人見知り対策の記事でも紹介しているので、これからカットを頑張りたい美容師さんは参考にしてみてください!
カラーは色ムラをなくするために量をチェック
カラーに関しても、まっすぐにブロッキングをしていると、色ムラが発生してお客様の信用と落としてしまうでしょう。
カラーの本質は、薬剤をうまく均一に塗布できるか!
これが色ムラをなくすポイントです。
ところがブロッキングが今まで通りまっすぐにしていると、毛量が変わってくるため、色ムラが出てしまいます。

カラーもブロッキングのやり方が違うの?

そもそもカラーは薬剤の塗布量と、髪質で色の入り方が変わってくるから、ブロッキングのやり方を間違えると大変だよ!
そもそも美容師さんがベテランになってくると、かなりザックリブロッキングをして、タイムアップを図ります。
つまり下手な美容師さんほど、変にブロッキングをしてしまうので、失敗してしまうわけです。
もちろんカラーに慣れない最初のうちは、ブロッキングは大事です。
カットと同様に、生え際に合わせて毛量を確認してから、ブロッキングをしてください。
ちなみにもっと詳しくは、カラーが下手な美容師さんの特徴についての記事で、詳しく紹介しています。
パーマも薬剤の浸透に差が出ないように毛量を確認
パーマに関しても同じです。
まっすぐにブロッキングをしていると、毛量に違いが出るだけでなく、国家試験と同じでワインディングがやりにくくなります。

これも生え際などを気にして、毛量が欽一になるようにブロッキングすればいいのね。

そうだね!もちろん、パーマの種類やカールを出したい場所などによって、少し変化するから気をつけよう。
ちなみにこれもベテラン美容師さんは、かっちりとブロッキングをしません。
パーマの種類によっても、かなり違いがあるので、ベテランの美容師さんのやり方をよく見ておきましょう。
ナチュラルパーマのブロッキング
この動画ではナチュラルパーマなので、ザックリ分けています。
全体にゆるいパーマのブロッキング
ところがこの動画だと、ブロッキングをする位置が違いますよね?
これくらいパーマのブロッキングは、国家試験のように、きっちり枠組みが決められているわけではありません。
美容鍼さんはブロッキングひとつで技術力アップ
ブロッキングは美容師さんの中で、基礎中の基礎の技術です。
基礎だからこそ、国家試験の時からしっかり覚えておくと、かなり上達がしやすくなるでしょう。

でも先輩を見てても、ブロッキングのやり方がわからないわ。

ベテランの美容師さんは、頭の中でブロッキングができているから、しっかりブロッキングをしない人もいるんだ。
だから経験でブロッキングのやり方も変わるんだよ。
流石に見ているだけでは、ブロッキングのやり方がわからないでしょうから、そこは直接聞いてみるのがおすすめです。
美容室によっては、見て覚えろ!的な教え方をする場合があるので、そんな美容室は早く変わったほうが上達も早くなる場合もあります。
美容室選びに関しては、選び方に関しての記事で紹介しているので、これから就職する美容師さんは参考にしてみてください。