美容師さんと手荒れは、切っても切れない存在ですよね?
悪化すれば病院に行くべきですが、中には変な情報を吹き込む人がいて、病院は怖い…と不安になる美容師さんもいるはずです。
経験から言ってしまうと、手荒れが起こったら、すぐ病院に相談したほうが悪化しなくて済みますよ。
手荒れは誰にでも起こる症状ですが、美容師さんは特に悩んでいる人が多くいます。
僕自身も、手荒れで美容師をやめてしまったひとりです。

かなり悩んで辞めましたが、大きかったのは病院の先生に、辞めたほうがいいと勧めれたから。
今の医学では治しようがないから、ずっと手荒れと戦いながら美容師をしておくのは、きついと感じたんだ。
辞めなければいけないほど、手荒れが悪化すると体調が悪くなるから、早めに相談しておきましょう。
病院に行くのが不安・面倒な美容師さんのために、次のような内容を書いています。
- 病院でなにを診察するのか?
- 手荒れの治療方法
- 悩みや気になる点
基本的に病院へ行っても、特に不安がる心配はありませんでしたよ。
むしろ早く相談したらよかった…と、後悔しているぐらいです。
美容師さんの手荒れを病院が診察される内容【経験談】
美容師さんが手荒れだと判断して、病院に行った場合、どのように診察されるのは気になりますよね?
先に結論から言ってしまうと、病気で診察される内容と似ています。

手荒れで診てもらうから、手を見せてほしいといわれるくらいかな?そこまで身構えなくても大丈夫だよ。
まとめると病院に行った場合は、次のような内容を聞かれるので、このあたりは覚えておきましょう。
病院の先生に聞かれる内容
- いつから手荒れなのか?
- 仕事は何をしているのか?
- どのような痛みなのか?
- かゆくなる事はあるのか? など
少なくとも僕が聞かれた内容なので、ひとつの例だと考えてもらえれば幸いです。
手を見て問診をしてもらったら、次の2種類の手荒れと診察されます。
アレルギー性
最初に疑われるのが、アレルギー性の手荒れです。
少なくとも僕が発症したのは、この手荒れだと言われました。
それは手荒れとしての症状がひどく、しかもかゆみを起こしているからです。
正式名称は「アレルギー性接触皮膚炎」といいます。
アレルギー性接触皮膚炎の原因は、酸化染毛剤があることが多く、ひどい手荒れをおこします。主要なアレルゲンは「パラフェニレシジアミン」で、この成分を含まない製品を使用できれば、きわめて有効な対策になるでしょう。
※引用:労働者健康福祉機構より
名前のとおり手がアレルギーを起こした結果、赤いブツブツや皮膚が割れるなど、症状が重いのが特徴です。
そして美容師さんがこの手荒れになる原因は、「パラフェニレシジアミン」が大半だと言われています。
パラフェニレンジアミンは、染毛剤の中で現在最も多く使用されている酸化型の永久染毛剤の主成分であり、色調が豊富で染毛力に優れていることから頻用されています。
また、一般にかぶれにくいとされる植物性染毛剤のヘナ製品の一部にも、パラフェニレンジアミンが含まれていることがあるので、注意が必要です。
※引用:労災疾病等医学研究普及サイトより
名前だけ見るとわかりにくいですが、簡単にいうとヘアカラー剤に含まれる成分ですね。
ヘアカラーといえば、美容師さんがよく使うもののため、手荒れも起こりやすいわけです。
逆にいえばヘアカラーから、距離を置くだけで、手荒れがよくなっていきます。

だから僕が担当した病院の先生は、美容師を辞めたほうがいいと、おすすめしたわけだね。
刺激性
もうひとつ考えられる手荒れが刺激性です。
少し刺激を感じたとしても、普通の美容師さんなら手荒れになりません。
ところがシャンプーなどを繰り返して、手が乾燥した状態が続くと、この手荒れが起こってしまいます。
製品の刺激で怒る皮膚炎ですので、多くは素手で扱うことが多いシャンプーやパーマ液が原因でしょう。アレルギーの有無は関係なく誰にでも起こりうるため、お店として対策をとることも重要といえます。
※引用:労働者健康福祉機構より
シャンプーに関しては、どの美容師さんもする施術だからこそ、若いアシスタント美容師さんでも手荒れを起こしてしまいます。
しかも乾燥した状態が続くと、どんな刺激でも反応するようになるんですよね…。

パーマ剤などで手荒れを起こせば、距離を置くだけでいいけど、何でも反応されたら困るよね。
だからシャンプー対策をしていないと、どんな美容師さんも手荒れになってしまうんだ。
ちなみに刺激性の手荒れだけなら、かゆみが起こりにくく、症状としても痛みが出る程度です。
手を保湿して、悪化させないようにすれば、手荒れが抑えられます。
シャンプー対策を意識すればかなり変わるので、次の記事も参考すれば、まだ解消できるかもしれません。
病院側が提案する美容師さんの手荒れ治療方法
手荒れの種類を2つ紹介しましたが、病院でおすすめされる治療法は、どちらにせよ同じです。
基本は「手を乾燥させないで」と、病院の先生からは言われましたが、少し症状によって方法が違いました。

詳しくは病院の先生に相談して、指示通りに治療をすれば治るよ。
今回は僕が行った治療法を紹介するから、参考にしてね。
保湿剤を使う
まず手荒れと診断されたら、保湿剤を常にしておきましょう。
手が乾燥すれば、上記でも紹介した刺激性の手荒れの症状が出てしまいます。
保湿剤って?と思うかもしれませんが、基本はハンドクリームのようなものでも大丈夫です。

僕は「ワセリン」で保湿か、次で紹介する「ステロイド外用剤で保湿して!」と、病院の先生から言われたよ。
どちらにしても保湿だから、ハンドクリームでもいいわけだね。
とはいえ、すでに手荒れなら、どんなハンドクリームを使っていいわけではありません。
上記で言ったように手荒れの症状が悪ければ、ステロイドだけを使う場合もあるので、病院の先生と相談したほうが無難です。
・皮膚保護剤の使用
手に保護膜を作る皮膚保護剤を使用します。
(以下略)
湿潤病変、亀裂、傷などがある場合には、皮膚保護剤で刺激感を生じる可能性があるので、治療によりこれらの病変が落ち着いてから使用を開始します。
※引用:労災疾病等医学研究普及サイトより
むしろ僕自身症状が悪い手荒れだったので、ハンドクリームを1回使ったら荒れました。
だからこそいえるのですが、ハンドクリームを使うのは、手荒れが悪化する前ですね。
ステロイドを使う
上記でも紹介したように、次のような手荒れになっている美容師さんは、ステロイドを処方されます。
- 湿疹が出てかゆい
- 肌が割れている
- 出血している
そもそもステロイドは炎症を沈めるための薬ですが、市販品にもステロイドは販売しています。
ところが病院で処方してもらうと、強い効果が出せるので、ひどい手荒れほど病院に言ったほうがいいですね。
一例としてはこんなのとかある〜(でかい)
手っ取り早く黒くなった皮膚までよくしてくならステロイドやし、ステロイドも市販で売ってはいるから皮膚科行きづらいなら試してもええかもなあ
ただ強さと吸収率の違いがあるので、顔には処方されたステロイド以外使わん方がよい。体なら市販でいけるかも pic.twitter.com/FIqWNSiyJn
— りくりか (@ee8yt) September 21, 2019
また症状が軽くなって来たら、保湿剤と一緒にステロイドを使うのも、おすすめされていました。
ステロイドだけでも保湿はできますが、保湿剤よりも乾燥しやすく感じたんですよね。
病院の薬(ステロイド外用剤)と併用したい場合は、薬を薄く塗った後に、皮膚保護剤を塗ってください(医師に相談したうえ使用してください)。
※引用:労働者健康福祉機構より
ただ僕の場合はたくさんの量を塗りすぎて、かゆみが増した経験があります。
病院の先生に、どのくらいの量を使えばいいのか、しっかり相談しましょう。
手袋をして寝る ※注意
夜にかゆみで目が覚めると、病院の先生に相談したところ、次のような対策を紹介してくれました。

保湿剤やステロイドを塗って、その上から綿の手袋をして寝てみてね。
それだとしっかり保湿されて、薬も浸透するから。
夜寝ている状態なのに無意識で手をかいてしまうため、痛みとかゆみが増して、夜に目が覚めてしまいます。
これ抑える方法として手袋を提案してくれましたが、個人的にこれはダメでした。

朝起きたら、手袋がなくなってて、また手をかいて悪化しているんだよね。
手袋で逆に蒸れているのかな?と思って、様子を見ながら手袋なしで寝ていたら、調子のいい日もあったよ。
つまりその日の状態によって、この方法は使い分けたほうがいいですね。
病院の手荒れ治療が気になる美容師さんの不安
病院で治療をすると、副作用を気にしてしまう美容師さんもいますよね?
僕自身も少し不安になってしまい、病院に行く前にいろんな方法を試しました。
しかし結果的に病院で手荒れを解消したほうが、早く治せたので後悔した経験があります。

最初から病院に見てもらったら、ここまで手荒れが悪化しなくてよかったのに…。
そう後悔しているから、こんな感じで記事にしてまとめているんだよ。
そこで手荒れを病院で治すには、どこか不安を感じる人のために、僕自身が気になった不安を紹介します。
結果的にいうと、その不安はそこまで気にするものではありませんでした。
ステロイドで手が黒くなる
ひどい手荒れの場合に処方される「ステロイド」。
この薬の影響で手が黒くなるという噂を、美容師さんなら聞いたことがあるはずです。
僕もそれを聞いて、余程強い薬を使っているのか?と、不安になった経験があります。

この黒くなる症状は、ステロイドの副作用ではなく、ただの手荒れとしての症状だったんだ。
国のサイトでもそう書かれているし、病院の先生も同じ内容を話していたよ。
色が黒くなるという副作用はありません。虫刺されなどが治った後に、色素沈着が残ることと同じで、手荒れの炎症がおさまったことによるものです。
※引用:労働者健康福祉機構より
とはいえ、この話は外用剤の話です。
詳しくは病院の先生に相談して、これから処方してもらう薬の内容を聞きましょう。
全身が赤い湿疹が出ても大丈夫?
僕は手荒れが出た後に、全身に湿疹ができた経験があります。
もちろん治療を始めてからも起こっていましたが、これで大丈夫?と不安になりました。
じつは全身の湿疹にも名前があり、簡単にいうと、重い手荒れといった感じでした。
これは実家感作性皮膚炎といい、全身がアレルギー反応をおこしている状態と考えられます。この場合、塗り薬だけでの対応は不十分で、ステロイドの塗り薬を必要とすることが多いでしょう。
※引用:労働者健康福祉機構より
手荒れが長引くとアレルギー反応が出て、本当に生活するのが苦しくなります。
そうなってからでは、完治するのが難しく、本当に美容師を辞めないといけません。

こんな症状が出る前に病院に相談して、美容師を続けられる体になろう。
美容師さん自身で手荒れの悩みが解決できないならすぐに病院へ
手荒れは美容師さんとかなり密接な関係の症状です。
だからこそ、たくさんの手荒れの情報と、触れ合う機会が多くなります。

「病院=悪」みたいな情報が来るかもしれないけど、僕の経験からいうと、そんな情報はあまり鵜呑みにしないほうがよかったよ。
とにかく少しでも違和感がある情報なら、それをすべて鵜呑みにせず、とりあえず病院に相談するのが1番です。
早く処置すれば、手荒れが解消できる可能性が上がりますよ。