美容師さんは指名してくれるお客様が多くなると、独立しますよね?
ところが独立したからといって、うまくいく人もあまりいないでしょう。

サロンで働く環境と経営者は別物だよね。
僕もサロンの運営に携わっているからわかるけど、考え方を変えないと独立しても失敗してしまうよ。

頭ではわかっているけど、何をどう考えたら軌道に乗るんだよ…。
そもそも美容師さんは、職人気質なところがあるから、独立して経営するのは難しくなります。
そこで美容師として8年、経営に携わって5年ほどになる僕が、失敗する理由や方法について、個人的に経験したことも含めて紹介しますね。
美容師を独立して失敗するような人の共通する考え方
美容師を独立してから、成果がなかなか出ない美容師さんは、サロン内部では成果を出せています。
言葉は悪くなってしまいますが、つまり調子に乗ってしまっているわけです。

毎日練習して成果が出れば、自信につながるし、調子に乗る事自体悪くはないよ。
でも同じ考えでサロンを運営すると、うまくいかなくなるんだ。

別に調子に乗ってるつもりはないけど…。反省するべきところは直さないとな…。
では独立してうまく行かない美容師さんは、どんな考えでサロンを運営しているのでしょうか?
結論から言ってしまうと、謙虚に考えるのが1番ですね。
美容師として今まで通り仕事をすれば儲かると思っている
まず1番多くの美容師さんが勘違いするのは、今までのノリで独立しても、軌道にのるのでは?と思う点です。
たしかに少し前の時代では、技術力が高い美容師さんは、独立するだけで軌道に乗っていました。
ところが今の時代はノリだけだと、必ずといっていいほど、失敗する確率が高いと持っていいでしょう。

技術力が高いと差別化にならないの?

それは美容室の数が、毎年増えているからだよ。差別化できる何かがないと、お客様が流れてしまいやすいね。
そもそも独立する美容師さんがうまくいっていたのは、基本的にサロンの運営をオーナーがしてくれていたからです。
軌道に乗るように経営してくれていたからこそ、お客様がサロンに来てくれて、そのお客様があなたを指名してくれたからうまくいっていました。
独立する美容師さんがうまくいっていた流れ
- サロンが集客してくれていた
- 集客して来てくれたお客様があなたを指名
- 技術力だけでも指名客が増えていく
つまり集客する力と仕組み。これが作れていないと、技術力があっても軌道に乗らないわけです・
技術力を売りして売り込むのは危険
美容師さんは毎日練習をしていて、技術力を高めています。
その苦労をして成果を出しているからこそ、周りが見えなくなるケースがよくあるはずです。

自分のおかげで美容室が儲かっていると思うのは、半分間違いで半分は当たっていると思ったほうがいいよ。
僕の周りでもよくいたけど、そんな人はあまり軌道に乗っていなかったな。

自分の力だけで成果が出ていると思うと、調子に乗ってしまうよね。
苦労して成長しているのは、1人の美容師として見れば、個人的にすごいと思っています。
ところが自分には技術力があるというプライドは、あまり高く持ちすぎないほうがいいですよ。
それは技術力が高い人は美容業界では山ほどいるので、お客様ははわからないからです。
それを武器にしてセールスしても、お客様には伝わりませんよ。
人気=儲かるという判断をしない
美容室で働いている時代は、あなたの美容師人生で最高に輝いていたでしょう。
たくさんの人から声がかかり、指名数が鰻登りになっていたはずです。

でも人気だからといって独立してサロンを出しても、そのままの数がついてきてくれるわけではないよ。

お客様は何を理由で、あなたに指名してくれていたのかな?
お客様が足を運んできてくれていたかは、お客様しかわかりません。
単に人気が出てきたからという理由で独立する美容師さんは、どんなお客様が来てもこなせると、技術力を自負しているはずです。
あなたが人気になっている理由は何ですか?
せめてすべて仮設を立ててその理由を知り、それを使って独立しないと成果は出ませんよ。
美容師として独立したのに失敗したという事例
美容師さんが独立して失敗するのは、よくある話です。
失敗という定義が難しいですが、せめて生活できるレベルは収入が出ないのなら失敗と言ってもいいでしょう。

僕は親が美容師をしていた影響で、たくさんの美容師さんを見てきたけど、失敗している美容師さんには特徴があるのがわかったよ。

今うまくいっていない美容師さんは、この特徴に当てはまっていないか、確認したほうがいいかもね。
僕が感じた失敗しそうな美容師さんの特徴を紹介するので、もしうまくいっていない美容師さんがいたら軌道修正してみてください。
自分ひとりで抱え込んで体を壊す
美容師さんが独立して成果を出すためには、誰かに指示を出して動いてもらう能力がないと、うまく軌道にならない気がしました。
美容師時代にサロンで成果を出していたときは、たくさんの美容師さんが働いており、すでに役割分館が決まっています。
ところが独立すると、その仕組みを自分で作り出さないと、すべて自分でこなさないといけなくなるでしょう。

僕の親はこれができなくて、1度体を壊した経験があるんだ。ちなみに親は美容師歴30年以上のベテランで、技術力は高いよ。

それだけのベテランさんでも、うまく指示ができないものなのね…。
その都度指示を出すのは簡単ですが、それを仕組み化できていないと、自分の体調にも影響します。
軌道に乗ってきたとしても、自分が倒れてしまったら意味がないですよね?
スタッフの顔色ばかり気にして自分発信ができない
今度は指示を出そうとしても、勇気が出ない美容師さんの場合です。
これはかなり昔に話を聞いたのですが、自分の意見をなかなか言えずに、独立しても失敗したスタッフさんの話になります。
技術力も指名数も、それなりにあった実力ある美容師さんでしたが、独立後はすぐに店を畳んでしまいました。

もともと人の顔色ばかり見て、言われたことをこなして成果を出した感じの美容師さんだったよ。
美容師さんは技術力を高める点だけを、集中すれば問題ありません。
その技術力を高めるのは、サロンのマニュアル通りにこなせば成果が出ます。
ところが独立してしまうと、それを自分流に作り変えないといけません。
自分で雇うスタッフの顔色ばかり見ていると、指示ができなくなるため、失敗してしまうわけですね。
おしゃれな店舗にすれば大丈夫と思いこむ
美容室の本質は技術力にあると思い込みと、経営は内装だけにこだわればいいという美容師さんもいたそうです。
たしかに内装をこだわれば、雰囲気がよくなり、リラックスしやすくなるでしょう。

でもそれだけでは、独立したとしても、失敗するのは目に見えているよね。

そんな考えの美容室は、ワンマン経営していそう…。
実際のところはわかりませんが、その美容室から僕が働く美容室へ、お客様が流れてきた事があります。
やはり、上記で紹介したように、プライドが高い美容師だったようです。

注文と全然違う髪型になったから、手直ししてください。
こんな感じで相談していました。
しばらくしてその美容室は廃業したのか、開店している姿を見なくなりましたね。
美容師さんが独立して失敗しないための方法
美容師さんが独立して失敗する理由が、なんとなくイメージできてきたでしょう。
上記の失敗例を見ればわかるように、今までの経験と経営はあまり関係ありません。

僕も最初は美容師の技術をひたすら学んで、ある程度の流れを把握できたら経営の勉強に切り替えたんだ。

経営の勉強って難しそうね…。

ただ成功している人の事例を見まくって、分析するだけだったけどね。
勉強を進めていくと、美容室の経営でも次のような内容にたどり着きました。
美容師を独立して、何をするべきか迷っている人は、参考にしてみてください。
数字で判断できる仕組みを作る
まず美容師さんが独立をしたら、取れるデータはすべて残しておきましょう。

データと言ってもどんなものかわからない…。

僕はデータというのは、数字になるものすべてを残した記憶があるよ。
ただ今はしていないけど、次のような内容は数字にして、グラフにするのもいいね。
ちなみに数字にする項目はあくまで一例なので、自分が気になるものがあれば、ドンドン数字にして残してください。
美容室の経営に役立つデータの一部
- 総客数
- 施術を受けた人の数(施術別)
- お客様別のお支払い金額
- 能率給 など
これらを残しておけば、何が原因でお客様が減っているのかわかります。
また従業員さんたちの動向もわかるので、誰が頑張っていて悪賢い人が誰なのかなど、営業に出ていなくても雰囲気が把握可能です。
美容師さんを育てる仕組み化も大事
美容師を独立して美容室を作ると、特に大切になってくるのが、美容師さんとの関係です。
独立できる実力があるだけに、今まではそこまで気にしなくても問題なく仕事ができていたでしょう。
ところが美容室を経営するなら、スタッフである美容師さんと、うまくやっていく必要があります。

ちょっとしたポイントを抑えておけば、そこまで気にしなくても大丈夫だよ。
スタッフとうまくやっていくには、よく耳にする問題を解決していくしかありません。
- 給料
- 人間関係
- 労働日数
- 教育
最低でもこれらは意識して、美容室が回るように仕組みを作るのがおすすめです。
給料面
まず美容師さんの多くが嘆く給料面です。
長時間労働をしているのに、給料がかなり安いとなると、長く働いてくれなくなってしまいます。

どれくらいだと給料が安くて不満なのか、詳しくはこの記事を読めばわかるよ。
長く美容師さんに働いてほしければ、別業種の平均よりも高くしてあげましょう。
さらに勤続年数が長い、ベテラン美容師さんの待遇についても少し考えたほうが、トラブルなく営業ができるようになります。

それが難しいのもわかるけどね。
人間関係の把握
人間関係に悩む美容師さんも多いため、このあたりもうまく対策があれば、仕組みの中に組み込んでしまいましょう。

よく飲み会を開いて、人間関係を築こうとするでしょうが、じつは最近の美容師さんは嫌がる人もいます。
僕の経験的に、人間関係を作るためには、仕事を通して仲良くなったほうがいいと思いました。
ザックリいうと、仕事を忙しくして世間話をする暇を減らすだけ。
これだけで人間関係が悪くなるのを防げます。

結局人間関係が悪くなるのは、スタッフがグループを作って、分断されるからだったんだ。

忙しいのは嫌だけど、お客様と話ができるし、何よりお客様の髪を施術できるのはうれしいな。
休日の確保
さらに休日面での優遇もしてあげると、独立後も失敗がなく、美容師さんとの関係も良好になるでしょう。
そもそも美容師さんの休みがないのは、講習やコンテストがあるからです。
この記事で詳しく紹介しているので、不満がある理由を読み取ってみてください。

美容師さんは仕事が好きな人も多いけど、そればかりだと倒れてしまうだけでなく、自分の趣味二時間が使えずに不満が溜まるんだよ…。

美容師さんは多趣味な人が多いから、休日がないのはきついよね。
僕はこの問題に補助金をうまく利用できないか、すごく考えたのを思い出しました。
考え方を変えて、休日以外でできる方法を模索するのがおすすめですよ。
教育面
美容師さんが辞めてしまうのは、技術力が伸びずに、挫折するケースも少なくありません。
これは美容室を独立して、失敗したという話でも出てくる話です。

じつは今働く美容室でも、マニュアル化ができていなかったから、独学で勉強や練習をしまくりだったよ。

美容室によって、教育方法が全然違うから、たくさんの美容室を参考にしたらいいかもね。
なかなかそのような情報はないですが、美容師専用の情報雑誌などを見ると、経営の方法や教育の方法についても紹介されていますよね?
それを僕は見て教育方法などを、作り変えるのもおすすめです。
どのようなことで美容師さんが悩んでいるのか、これも記事にしているので、確認して作戦を練って行きましょう。
独立に失敗しても食べていけるスキルも身につけるのも大切
美容師として成果を出して独立できたとしても、失敗するケースはよくあります。
それは今まで職人気質でもうまくいっていても、どこかでぶつかってしまうからです。

独立に失敗しても、生活できなくなってしまわないように、たくさんのスキルを身につけておくと安心だよ。

世の中には自分の知らない世界がいっぱいで、美容室の経営1本に絞らなくてもいいわ。
僕はWebライターとしてネット関連の仕事もしていますが、この技術は集客使えるので、美容室の経営にもピッタリです。
またランニングコストもかかりにくいので、これから副業として何かを始めたい人にもピッタリの仕事になります。
リスクを分散させておくのも、独立して美容室を経営するのにも大事な要素ですよ。
また独立失敗した場合は、転職も考えたほうがいいでしょう。
美容師が転職しやすい仕事や、失敗しない方法について、この記事で紹介しているので確認してみてくださいね。