独立を目標にしている美容師さんは、美容室を開業しようと考えていますよね?
美容室の開業には何気に手間がかかるだけでなく、必要になるものもたくさんあります。

独立するには、そんなにハードルが高いの?

流れを把握しておけば、そこまで難しい話ではないよ!だから今回は準備物と、開業までの流れについて見てみよう!
独立をするために何が必要なのか、そこまで理解していない美容師さんは参考にしてみてください。
ちなみに美容師さんは、40代で引退という話をよく耳にしますよね?
その前の年齢である30代のうちに、独立を準備するか、別の道を見つけたほうがいいですよ。
詳しくは美容師さんの将来を考察した記事で紹介しているので、まだ準備を始めていない美容師さんは、これからの道を考えて直してみましょう。
美容師が独立する前に準備するべき内容
美容師さんが独立をするためには、開業前にしておくべき事がたくさんあります。
その忙しい時期に入る前に、予め準備物を揃えておくと、安心して開業準備ができます。
しかも独立して美容室を開業するとなると、ザックリ1,000万円用意しないといけません。

そんなに資金を用意しないといけないの?

独立するのにハードルが高いと感じた美容師さんは、フリーランスという働き方もあるから、どの形で独立をするのもアリだよ。
美容室を開業するだけが、独立の方法ではありません。
そこで働き方についての記事で、開業して独立するという流れ以外も紹介しています。
資金を用意するのが苦しいと思った美容師さんは、この記事も参考にしてみてください。
では本題である美容室を開業して独立するための、準備物を紹介しますね。
もちろん開業資金の調達についても、ある程度紹介しています。
スムーズに開業するための必要書類
では独立をスムーズにするためには、書類を用意しておきましょう。
次のように大きく分けて4種類の書類があるので、それぞれ確認しておいてください。
独立して開業するために必要な提出書類
- 保健所に提出する書類
- 税金関係の書類
- 人を雇う場合の書類
- 借入を行うための書類
ではそれぞれどのように提出するべきか、詳しく見てみましょう。
開業に必要な提出書類を先に準備しておく
上記で紹介した書類の中でも、美容室を開業するにあたって、絶対に必要になるものがあります。
それが次の種類です。
独立して開業する場合の絶対必要な書類
- 保健所に提出する書類
- 税金関係の書類
これらの種類は、提出しないと美容室を開業できません。
本格的に開業の準備に入る前に、用意しておくと提出のし忘れをしなくてすみます。
まず保険所に提出する書類は、かなり多くあるので、次を確認しておきましょう。
開業する前に保健所へ提出するもの
- 開設届
- 施設の平面図
- 設備・構造の概要
- 従業員の名簿
- 従業員全員の健康診断書
- 従業員全員の美容師免許
※引用:美容室を開業する際に必要な届出・手続き一覧 | SALONスターターより
保健所では開業する美容室が、衛生管理ができているのか確認を行います。
そのために上記の書類が必要になるので、準備する前から書類をもらっておきましょう。
またこれらを提出するには、開業する1週間前までに、すべて提出を済ませておく必要があります。
美容院を開業する場合、開業予定日の1週間前までに、保健所への届出を行う必要がある。
次に税金に関する書類も提出しないといけないので、次の種類ももらっておくと安心です。
税金に関する書類
- 個人事業の開廃業届出書…税務署
- 事業開始等申告書…都道府県税事務所
※引用:美容室を開業する際に必要な届出・手続き一覧 | SALONスターターより
税務署と各都道府県にある税事務所から、必要書類をもらっておきましょう。
これらが独立した際に、個人美容室を開業する場合であっても、準備しておかないといけない書類です。
ちなみに誰かを雇って美容室を開業する場合は、次の書類も必要になります。
人を雇う予定の人が提出する書類
- 給与支払い事務所等の開設届出書…税務署
- 労働保険 保険関係成立届…労働基準監督署
- 労働保険 概算保険料申告書…労働基準監督署
- 雇用保険適用事業所設置届…ハローワーク
- 雇用保険被保険者資格取得届…ハローワーク
※引用:美容室を開業する際に必要な届出・手続き一覧 | SALONスターターより
労基とハローワークにも行かないといけないので、人を雇う予定で独立する美容師さんは、さらに忙しくなりますよ。
書類以外にも準備すると安心なもの
絶対に必要な種類を準備できたら、次にあると便利なものを紹介するので、準備しておきましょう。
もちろんなくても美容室を開業できますが、個人的に準備しておいてほしいですね。

じつは美容室を開業すると、意外とお金が必要になるんだ。だから今から紹介するのは、借入に必要になる書類になるよ。

まだ準備するものがあるの?独立って大変だな…。
借り入れの際に必要になる書類
- 借入申込書
- 創業計画書
これらが必要になってくるから、事前に作っておきましょう。
自作するのが面倒な美容師さんは、タカラベルモント様のサイトでダウンロードできるので、使ってみてくださいね。
ちなみにこの他にも、次の2つを作っておくと、借入でもっと困らならなくなります。
借入の時にあったら便利なもの
- 開業スケジュール
- 事業計画書
つまり借入をする予定なら、これらの4つを用意すると安心できるわけです。
銀行などから借入をする自信がないのなら、日本政策金融公庫を利用しましょう。
比較的借りやすいから、美容師さんの独立の際に役立ちます。
独立前に経営者として考え方を変えよう
美容師さんが独立する際に、準備物を揃えると同時に、経営者としての考え方にシフトしてほしいと考えています。
それは今の美容師としての状態で独立しても、うまくいくという発想の人がいるからです。
1.設備投資がかからない。
2.季節に売り上げが左右されない。
3.商品ロスが少ない。儲かる商売の三原則!
美容室は全て当てはまらない!笑
つまり儲かるって事を期待して独立しようとしてる人は辞めた方が良いよ!
他のビジネスと比べ儲かりはしない!
— 中澤 俊夫 【パーソナルカラー特化型 美容師】 (@jazycalmind) November 26, 2019
この人がツイートしているように、「独立=儲かる」という発想は辞めましょう。
たしかに雇われていた頃より、収入がアップする可能性は高くなりますが、考え方を変えないと独立する意味はありません。
その理由については、独立に関する考え方に関する記事で、詳しく紹介しています。
特に独立して開業を目指す人には、目を通してもらいたいですね。

僕も最初は美容師をしていて、今は美容室の運営に携わっているんだけど、そんなに甘くない世界だと感じているよ。
美容師さんが独立の準備後に開業するまでの流れ
上記で紹介した準備物を用意できたら、流れについて見てみましょう。
準備した書類を提出するだけでなく、意外にやるべきことが多いので、早めに済ませておくのがおすすめです。

まだ独立をしていないのなら、その時点で動いていたほうが、開業の時に焦らなくてよくなるよ。
①資金計画と事業計画を作成
まず開業をする前に、どのくらいの資金が必要なのか、資金計画を練っておくと安心です。

そもそも経営で1番大事な工程だと思うよ。

お金がなくなれば、独立しても苦しくなるだけだもんね。
ちなみに資金計画とは、次のように借入のためにも使われるので、準備しておいて損はないものになります。
開業にあたっては、資金がいくら必要で、それをどう調達するかを検討しなければなりません。これを「資金計画」といいます。
事業計画は名前のとおり、開業してからの仕組みや目標など、これも借入で提出する書類に含まれます。
早めに用意しておけば、何かあった際に役立つでしょう。

というより美容室を開業する美容師さんの多くは、借入をするだろうから必需品だね。

でもどうやって書いたらいいの?
書き方がわからない人は、次の日本政策金融公庫のページに詳しく書かれていました。
②開業のためのスケジュールを作ってテナント探し開始
資金計画や事業計画ができるようになったら、次は開業のためのスケジュールをたててしまいましょう。
上記で紹介した準備物を提出するスケジュールや、開業のためにしなければいけない内容を、ここで具体的に決めてしまいます。
どのようにスケジュールを書けばいいの?という人は、もタカラベルモント様のサイトでテンプレをダウンロードできます。
③店舗を作ってくれる業者と必要な機器も探す
これから紹介する流れは、スケジュールを決める際の参考にしてみてください。
次に店舗に必要になってくる備品集めをすれば、安心して開業できるようになります。
備品と言っても、美容師さんが使うものは、意外と高額で早めに手に入れておいたほうがいいでしょう。
独立すれば必要になる機器
- カットのための椅子やシャンプー台
- デジタルパーマなどの機器
- ワゴン
- 加温機
- ドライヤーやヘアアイロン
- ホットカーラー
- ボイラーなどの設備
パッと思いついたものだけでも、上記のようにたくさんあります。
もちろんこれ以外でも、あなたがいつも使っている備品があるのなら、早めに調達しておいてくださいね。
④融資を申し込んで施工業者にサロンデザインも決めていく
最初に用意した書類が揃ったら、次に融資を申し込んで、どの程度の予算が使えるのか確認しておいてください。
その金額をもとに美容室のデザインなどを決めてしまいましょう。
店舗を作るには施工業者が必要なので、信頼のおける業者を探すのも大切です。

美容室は一生使っていくから、悪徳業者を利用すると、絶対に後で欠陥が見つかるよ。

建物の修理ってかなりするから、業者選びはかなり重要だよね。
⑤サロンのメニューを作りつつ人員が必要ならスタッフも募集
店舗の話が進んできたら、次にサロンのメニューもある程度考えておきましょう。
事業計画をすでに作ってあるので、美容室の雰囲気に合わせたメニュー作りもしやすいはずです。
ここで適当に事業計画を作っていると、メニュー作りに時間がかかります。
とはいえじっくり考えるべきポイントなので、時間がかかっても問題ありません。
それと同時に人員を確保する予定の美容師さんは、募集をかけて従業員を探すのもこのタイミングがベストです。
⑥開業の手続きを各公共機関に申請する
メニュー作りがある程度できる前でもいいので、早めに開業の手続きを済ませるのも重要です。
次の場所へ、開業に必要な書類を出しに行ってくださいね。
提出するべき公共機関
- 税務署
- 保健所
- 都道府県税事務所
- ハローワーク
- 労働基準監督署
すべて提出い終えたら、残すは実務的な内容ばかりです。
独立して開業するのは、意外にすぐですよ。
⑦広告やサイトの作成をして新規顧客の集客
開業までに集客するのも忘れずに行っておきましょう。

集客の方法はたくさんあるけど、個人的にSNSを使った方法がおすすめだよ!

ホットペッパーとかのフリーペーパーじゃないんだ…。
美容室を開業してからの集客は、かなり大事です。
もちろんフリーペーパーなどの方法も、今の時代開業の集客でも有効でしょう。
しかし費用がそれなりにかかるだけでなく、似たようなライバル美容室がいれば、消耗してしまう可能性もあります。
だからこそ無料でできるSNSでの集客も同時に行えば有効です。

でも無料なんだったら、あまり効果がないんじゃない?

⑧税金などの管理が面倒なら会計事務所も探す
美容師さんが独立して、美容室を開業すれば、髪の技術や知識だけでは食べていけません。
じつは税金などの専門知識も覚えていないと、利益がかなり少なくなってしまいます。

税金に関する知識なんて、勉強する暇がないよ…。

だったら会計事務所や税理士事務所などで、プロに任してしまおう。
担当者によって対応の仕方が全然違うので、相性のいい事務所を探すにも重要です。
正しく納付しているつもりが担当者が適当に処理していて、税金をたくさん支払わなければいけなくなった経験が、僕自身ありました。
信頼できる人をみつけて、安心して美容室の経営できるようにしましょう。
準備中の美容師さんは独立すれば安心と思わないでください!
美容師さんは早く独立したいという思いもあるでしょう。
自分の好きなように仕事ができると、たしかにストレスなくて、魅力的な働き方できます。
ところが独立すれば、儲かるという話ではありません。

さっきの税金の話ではないけど、失敗すれば全て自分の責任!
そうならないためにも、「独立=儲かる」という発想はやめよう!

やり方次第では、借金ばかり作ってしまうかもしれないし、美容師以外に転職するのもきついよね。
もちろん独立すれば、今の収入よりもたくさんもらえる可能性も秘めています。
独立で儲かる方法についての記事で、詳しく紹介しているので、準備が整った人は参考にしてみてください。