美容師さんの腰痛は、姿勢が悪い状態で施術をしているからと言われていますよね?
確かにそのとおりですが、その他にも原因があります。
それは労働環境の悪いブラック企業サロンで働いているから。
僕も腰痛を経験したので、その話も交えながら対策を紹介します。
美容師さんの中には、仕事が忙しくて、腰痛に悩んでいる人もいますよね?
じつは仕事が忙しいのが原因ではなく、労働環境が原因という可能性も考えられます。

そもそも腰痛になってしまうのは、大きく分けて2つの原因があるらしいよ。
美容師さんが腰痛になる原因
- 姿勢が悪くて腰に負担がかかっている
- 血行が悪くなって腰痛になる

仕事を続けたくても、腰痛で続けられないのはツラいわ…。
そこで腰痛を少しでも抑えたい美容師さんのために、原因に合わせた対策を紹介しますね。

ちなみに僕は美容師を8年続けて、今は美容室の運営に関わっているよ。
美容業界について、一般の人よりは詳しいから、それなりに信憑性はあるんじゃないかな!
美容師さんの腰痛が起こるのは正しい技術と練習が身についていない
まず美容師さんの腰痛が悪化してしまう大きな原因は、姿勢が悪い点です。

僕も美容室に入りたてのアシスタント時代では、比較的すぐ腰痛になってたんだ…。

美容師あるあるだよね!
変な姿勢のまま、無駄に力が入ってたから腰痛になると、先輩に教えられたわ!
じつは美容師に限らず、腰痛になってしまうのは、腰の筋肉と関係があるそうです。
動作要因・・・腰部に動的あるいは静的な過度の負担
「重量物を頻繁に取り扱う」「腰を深く曲げたり、ひねったりすることが多い」「長時間同じ姿勢で仕事をする」「安全に作業を行うための『作業標準』や『安全作業マニュアル』がなく不自然な姿勢が連続する」など
※引用:腰痛対策 – 厚生労働省より
つまり美容師さんの腰痛を抑えるには、腰痛にならない正しい姿勢で、毎日練習をしてクセ付けするのが大事です。
そのためには次のポイントを守りましょう。
腰痛を抑えるためのポイント
- 基礎を忘れずに練習を続ける
- 姿勢が正しくないなら教えてもらう
当たり前かもしれませんが、これができていないから腰痛になっています。
必ず忘れないように、毎日意識して練習しましょう。
練習方法の基礎を学ぼう
練習方法については、ベテランの美容師さんの姿勢を見て、それをマネする事から始めましょう。
もちろんみるだけでは腰痛が良くならないので、練習方法の基本を忘れずに、体で覚えてしまうのがポイントです。

技術って1度覚えてしまうと、なかなか修正できないよね。

だからできる技術だとしても、毎日練習して正しい姿勢を覚えないといけないんだよ。
練習方法に関しての記事でも紹介しているように、ウィッグで試してから、誰かにモデルになってもらうまでが一通りの練習です。
特にシャンプーは変な姿勢になっている可能性が高いので、アシスタント美容師さんこそ、次のポイントを意識して練習を続けてみてください。
練習時に意識するポイント
- 長時間腰をひねらない
- 自分の足の位置を確認
- 力はできるだけ抜いておく
じつはこれらを意識しながら、毎日練習していた僕は、腰痛がなくなりました。
技術が覚えたての頃こそ、腰痛に悩まされていたので、筋肉の緊張はかなり深い関係があると実感しましたね。
技術を教えてもらえる人を見つけるのも大事
1度習得した技術なら、上記の方法で腰痛は抑えられますが、これから覚える技術の場合は少し話が違います。
その場合こそ、先輩などのその技術を習得している美容師さんに、直接教わると腰痛になる期間が短くなるはずです。

僕は美容師歴30年の、ベテラン美容師である母から、腰痛の相談をしたんだ。そしたら早い段階で良くなったよ。

歴が長いといろんな経験をしているから、どんな悩みも相談しやすいよね。
ところが長年腰痛に悩まされている美容師さんは、自分の力でなんとかしようとしていませんか?
確かに腰痛ぐらい…と思う気持ちもわかりますが、第三者の視点でアドバイスをもらうと、意外にすぐ腰痛が解消されます。
それは腰痛の原因が意外に単純だからです。
動作要因・・・腰部に動的あるいは静的な過度の負担
「重量物を頻繁に取り扱う」「腰を深く曲げたり、ひねったりすることが多い」「長時間同じ姿勢で仕事をする」「安全に作業を行うための『作業標準』や『安全作業マニュアル』がなく不自然な姿勢が連続する」など
※引用:腰痛対策 – 厚生労働省より
上記でも紹介したように、腰に負担をかけない努力をすればいいわけです。
ほとんどの場合は、技術中に姿勢になるでしょうから、誰かに相談したほうが腰痛予防には最適でしょう。
ところが中には相談しても、技術について教えてくれない美容室で働いている美容師さんも少なくありません。
そんな人間関係などの悩みに合わせた記事があるので、参考にしてみてください。
血行が悪くなると美容師さんでも腰痛になってしまう
姿勢で腰痛になるという話を紹介しましたが、もうひとつ美容師さんが腰痛になる原因があります。それが血行です。

そもそも腰痛になるのは、筋肉が関係していると言われているんだ。

筋肉って血管がたくさんあるから、血行と深いつながりがあるわけね。
主に美容師さんの血行が悪くなる原因は、次の3つがよくあると個人的に思っています。
血行が悪くなる原因の一例
- 睡眠時間が短い
- ストレスが溜まっている
- やりがいを感じられない
じつはこれらの原因は、腰痛とも深い関係があります。
腰痛の原因について、国のサイトで詳しく紹介されていましたが、上記の内容と似ているものがいくつかありました。
最近では、これらの他に、職場の対人ストレスに代表される心理要因も注目されています。
例えば、「仕事の満足度が得にくい」「働きがいが感じられない」「仕事中にイライラすることが多い」「上司や同僚とうまくいかない」「患者や利用者から嫌がらせを受ける」などです。
※引用:腰痛対策 – 厚生労働省より
つまり心理的な要因を解消できれば、腰痛が抑えられる可能性が出てきます。
睡眠を長くとれるとメリットばかり
血行が悪くなる原因のひとつに、睡眠時間が関係しています。
睡眠の量・質の低下が循環器疾患の原因となる可能性がある。
また、睡眠障害そのものが眠れないことと独立して、交感神経活性を亢進させ、循環器疾患のリスクを増加することが示されている。
※引用:循環器疾患と睡眠より
つまり睡眠時間が長いと、腰痛を抑えやすくなるわけです。
また睡眠時間を長くとれると、美容師さんにとって得られるメリットが、他にもたくさん出てきます。
睡眠時間を長くするメリット
- 集中力がアップできる
- 判断力が鈍らない
- 髪もきれいになる
詳しくは以下の睡眠時間についての記事で紹介しているので、参考にしてみてください!
ストレス対策を身につける
美容師さんが血行を悪くするもうひとつの原因は、ストレスです。
お客様商売でもあり、美容師さん同士のトラブルもよくある業界なので、美容師さんのストレスは溜まりやすくなっています。

変なお客様が担当になると困るし、美容師さんの間でも競争しているから、トラブルはつきものだよね…。

だから腰痛に長い間悩まされている人が多いわけだね。
だからこそ自分なりのストレス対策を見つけておきましょう。
美容師さんのストレス対策の一例
- ママ美容師さんは時短勤務できるサロンに行く
- 入れ替わりが激しいサロンで人間関係を鍛える
- ブラック企業サロンには入らない など
詳しくはアシスタント美容師さんのストレス対策記事で、紹介しているので、腰痛に悩む美容師さんも参考にしてみてください。
やりがいを感じられない
精神面で腰痛のなりやすさが関係しているのがわかったでしょう。
だからこそ、美容師としてのやりがいが感じられないのなら、腰痛に悩む美容師さんこそ初心に返って見てください。

お金のために仕事をしていないかな?お金も大事だけど、お金のためなら他の仕事もたくさんあるよ。

美容師の仕事で腰痛になったんだから、無理に仕事を続けなくてもいいって意味だよね。
そもそも美容師の仕事は給料が安くて、体も壊しやすいデメリットもあります。
それなのに仕事を続けているのは、独特のやりがいを感じているからですよね?
美容師のやりがいの一例
- お客様から感謝される
- 技術を使って家族を喜んでもらう
- 会話をしながら技術ができる など
少なくともこのようなメリットもありますが、腰痛に悩んでいる今では、そこまで感じていないかもしれません。
それなら、別の仕事に転職してしまうのもアリです。
ちなみにやりがいに関して記事もあるので、初心に返って考え直したい人はこちらもチェックしてみましょう。
美容師さんは腰痛で労災に認定されるのは難しい?
労働環境がよくないからといって、すぐにその職場をやめてしまえるほど、社会は甘くありませんよね?
そこで労災に認定されれば、少しでも病院に通いやすくなるでしょう。

労災って使った事ないけど、腰痛で認定されるものなの?

結論から言ってしまうと、状況によるとしかいえないかな。
本当に美容師さんの腰痛程度で、労災に認定がされるのか調べてみました。
労災を認定されるには基準を満たす必要がある
労災というのは基準を設けていて、それを見て認定するかどうかを決めます。
厚生労働省のサイトに、しっかり掲載されているので、それを少し見てみましょう。
- 約20㎏以上の重量物または重量の異なる物品を繰り返し中腰の姿勢で取り扱う業務
- 毎日数時間程度、腰にとって極めて不自然な姿勢を保持して行う業務
- 長時間立ち上がることができず、同一の同一の姿勢を持続して行う業務
- 腰に著しく大きな振動を受ける作業を継続して行う業務
※引用:厚生労働省より
美容師さんの腰痛の場合は、2行目にある「腰にとって不自然な姿勢」が、認定されるかどうかのポイントになりそうですね。
またその他にも見られるポイントがあります。
- 作業の状態
- 作業期間
- 仕事が原因と明確にわかる
これらが証明できるだけでなく、「仕事が原因」でなければ、腰痛が認定されるのは難しいでしょう。

腰痛って美容師の仕事でなくても、発症するもんな…。

だから美容師の腰痛は、労災に認定されるのが難しいといわれているんだ。
具体的に認定されているものでは、重量物を運ぶ仕事などが多いよう。美容師の腰痛はなかなか労災と認められにくいのが現状です。
※引用:美プロより
美容師さんの情報に関して詳しい「美プロ」というサイトでも、今まで腰痛が労災で認められにくかったと書かれていました。
つまり過度に腰痛で労災認定されると、期待しないほうがいいわけですね。
中には腰痛が労災認定されたという声もあった
もちろんすべてが腰痛の労災認定が、却下されたわけではなさそうです。
それはTwitterで、労災認定について言及している人がいたから。
自分の周りに労災認定を受けた人でもいたのでしょうか?
腰痛が悪化した笑 美容師は手荒れと腰痛が労災になるらしいです。
— 工藤和希 (@k1657jk) June 30, 2014
労災認定されたとまでは書かれていませんが、何か情報を持っているのでしょう。
絶対無理だと思えば、このようにツイートしないでしょうから、まだ腰痛で悩む美容師さんは労働基準監督署に相談してみましょう。
| 労働基準監督署 |
---|
※引用:東京労働局より
東京労働局のサイトに掲載されていたので、お問い合わせ先は間違いありません。
もちろん自分の住んでいる地域の労働基準監督署に、相談してくださいね。
労働環境が悪すぎる美容室で働く美容師さんは腰痛になる可能性大
美容師さんの腰痛に関して紹介してきましたが、これらの根本的な原因は、労働環境が関係しています。
休みが十分に確保できるサロンなら、睡眠不足で血行が悪くなりません。
美容師さんを大事にするサロンだと、人間関係にもしっかり目が行き届いているはずです。
もちろんそんな超絶ホワイトなサロンは、美容師としてのやりがいも感じられるでしょう。

腰痛の原因をまとめている国のサイトでも、次のように詳しく紹介しているよ。
なんか今回紹介した対策と似ているね。
不自然な姿勢を要する作業や反復作業等を行う場合には、他の作業と組み合わせるなど、その作業ができるだけ連続しないようにします。
また、作業時間中にも適宜、小休止・休息が取れるようにすることが望まれます。
※引用:腰痛対策 – 厚生労働省より
つまりブラック企業のようなサロンで働かないように意識するだけで、腰痛は抑えられるようになります。
僕も経験しているので、労働環境を意識してサロンを選ぶ事が、腰痛に悩む美容師さんの最大のポイントです。
ブラック企業の特徴に付いてまとめた記事があるので、それを見れば、対策の方法について参考になるかもしれません。
腰痛の悩みが深い美容師さんほど、チェックしてみてくださいね。