美容師が独立して1人で美容室を運営するのが流行る理由とデメリット

美容師が独立して1人で美容室を運営するのが流行る理由とデメリット

美容師さんが独立を目指すのは、1人で気軽に仕事がしたいからですよね?

たしかに気軽さはありますが、経営についてしっかり考えないと、運営ができなくなってしまいます。

そこで創業30年以上の美容室で経営に携わっている僕が、差別化とデメリットについて紹介するので、参考にしてみてください。

美容師さんの最終目標は、独立をして自分のサロンを作ってしまう事ですよね?

サロンでいた頃には、人間関係でストレスも溜まり気味…。

ところが独立すると、1人で営業ができるので、ストレスなく仕事ができます。

美容師さん
美容師さん

それ加えて収入もアップしそうだし、人生バラ色しかないよね。

メガネさん
メガネさん

たしかに可能性としては否定しないけど、うまく経営していかないと大変だよ。

じつは1人で美容室を経営する美容師さんは増えており、競争が激しくて大変になっています

そこでこれから独立して、美容師としてステップアップしたい人のために、独立しても失敗しない方法について紹介しますね。

メガネさん
メガネさん

ちなみに僕は創業30年以上の美容室で、経営に携わっているから、それなりの現状は把握しているよ。

その目線で1人美容室の戦略について紹介するね。

独立した美容師はなぜ1人で経営するスタイルが増加しているのか?

そもそも美容師さんが独立して、1人で美容室を経営している人が増えているのは本当?と思いませんでしたか?

僕は自分の周りに美容室が増えてきたな…とは思っていましたが、事実確認はしっかりしていませんでした。

メガネさん
メガネさん

1人で美容室が増えているのは、僕の周りだけなのかな?と思っていたけど、実際調べてみると事実だったよ。

美容師さん
美容師さん

どれくらい独立した美容師さんが、1人で美容室をしているのか、自分の目で確認するのは大切ね。

じつはそれがわかったのは、国が出している統計を見れば、すぐに分かりました。

従業者数規模の割合をみると、「1 人」が 32.4%と最も高く、全体の約 3 割を占めており、「2 人」が 28.2%、「3 人」が 12.3%、「5~9 人」が 7.4%の順で続いているが、5 人未満の施設が全体の約 8 割を占めている。

※引用:美容業の実態と経営改善の方策(抄) | 厚生労働省より

数字で確認できたのは、1人で経営している美容室の割合だけでしたね。

それでも3割近くが1人で経営している美容室で、半分以上が2人以下の小規模美容室です。

メガネさん
メガネさん

今までの大規模な大手美容室が少なくなって、独立した人が美容室を運営しているんだね。

美容師さん
美容師さん

でもなぜ個人で経営する美容師さんが多いんだろ…。

このなぜ?という疑問が、経営ではかなり大事になってくるので、仮設を立ててその理由を見てみましょう。

うまく軌道に乗せるヒントが隠されているかもしれませんよ。

美容師歴が長い先輩が独立しているから

まず美容師さんが「独立→個人サロンオープン」という流れができているのは、たくさんの先輩美容師さんが、その分いたからです。

過去のデータを見ればわかるので、少し確認してみましょう。

美容免許件数
平成17年度 29,299件
平成27年度 19,005件

※引用:美容業の実態と経営改善の方策(抄) | 厚生労働省より

美容師が1番増えている年は、上記のように平成17年度です。

約30,000人が美容師免許を取得しているので、今の美容師になる人の数を比較すると、どれだけ美容師が流行っていたかわかりますよね?

美容師さん
美容師さん

これはカリスマ美容師ブームがあったからだね。

メガネさん
メガネさん

キムタクブームがすごかったから、それに憧れて美容師になった人も多かったみたいだし…。


このカリスマ美容師ブームは、2000年のドラマがキッカケです。

そこから計算するに、上記の平成17年は2005年ですから、流れが理解できます。

その2005年から2019年の現在で、14年経っていますよね?

つまりそのあたりに就職した美容師さんが、今は独立するのにちょうどいい年月が経っているからです。

よく美容師の世界は、10年ほどで1人前になると言われています。

つまり先輩美容師さんが、独立を目指していたとしたら、ちょうど個人店が増える時期が今です。

結婚した女性美容師さんが育児をしながら仕事をしている

ほとんどの理由は先程紹介した内容でしょうが、それに加えて結婚した女性美容師さんが、個人サロンをオープンするという流行りもあります。

女性の社会進出が流行りだしたのも、ここ最近ですよね?

共働き世帯数は継続的に増加し、1997年には共働き世帯が片働き世帯数を上回ることとなった。その後も共働き世帯は増加を続けており、片働き世帯数との差は拡大傾向にある。

※引用:女性の就業状況の変化 | 厚生労働省より

少子高齢化や不況が続いているため、共働きをするのが今は当たり前です。

美容師さん
美容師さん

でも子供を見ながら、どこかに就職するのは大変だよね…。

メガネさん
メガネさん

自分でサロンを開けば、気を使わず働けるから、女性美容師さんが個人経営しているわけか。

子育てをしながら美容室へ通うとなると、どうしても周りのスタッフに迷惑がかかります。

  • 病気になると急に休まないといけない
  • 行事があると働きに行けない
  • 習い事の送り迎えも大変 など

しかし独立して1人で美容室を運営していれば、お客様と話ができていれば、特に問題ありません。

自由に働けるというメリットが、子供のいる女性美容師さんには、ちょうどいい働き方だったわけです。

ちなみに美容師時代に利用できる制度もあるので、まだ独立していない美容師さんで、子供をどうしようと悩んでいるのならこの記事を参考に利用しましょう。

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フリーランス美容師が流行っているのもある

さらに今ではフリーランスの美容師さんが増えています。

これも流行りのひとつのため、1人で運営して仕事をしている美容師さんが増えている要因のひとつです。

メガネさん
メガネさん

昔は店舗を作って、そこで経営するのが普通だったけど、その店舗すらないのが今の流行りなわけね。

美容師さん
美容師さん

フリーランスの美容師ってだけで、なんかかっこいいし、流行るのもわかるね。

ちなみにフリーランスの美容師さんは、店舗を持たずにどこかの美容室を借りて、そこでお客様に来てもらうのが主流の働き方です。

1人で仕事をするからこそ、できている働き方になりますね。

それを利用してあえて店舗を作り、そこにフリーランスの美容師さんばかりを集めて、ひとつの店舗にしている美容室もあるそうです。

美容師が独立して1人で経営するデメリット

美容師さんの多くは流行りものが好きなだけに、独立したら1人で美容室を作ろうと、無計画で目指していないでしょうか?

たしかに1人で美容室を運営していくのは、気が楽でストレスはありません。

メガネさん
メガネさん

でもその代わりにデメリットも存在するから、それを意識して運営を目指したほうがいいよ。

小規模サロンの特徴でもあるので、これを参考に独立後の運営に役立ててみてください。

デメリット①:収入が不安定になる可能性も否定できない

まず個人経営でない問題です。

それが美容室で働いていた時より、収入が不安定になる可能性が高くなる点。

メガネさん
メガネさん

経営者が働くなくても、給料がもらえるのはこのリスクがあるからなんだよ。

美容師さん
美容師さん

人気がなくなれば収入ゼロだって、絶対ないとも言いきれないもんね。

美容師は水商売とも言われており、人気度によって収入も左右されます。

いつも同じ技術力をキープできればいいですが、それも毎日のコンディションによって差が出るでしょう。

さらに流行りというのも、時代によって変わります。

美容室で雇われていた時より、収入の担保がないからこそ、従業員でいた時より意識を高くしなければいけません

収入を安定させるために、勉強やテストを繰り返す必要がある!

デメリット②:1人しかないので休みがない

せっかく美容室で働いていたストレスがなくなったのに、休みが取れない問題が出てしまうのが、1人で美容室を経営するデメリットです。

美容師さん
美容師さん

お客様から予約があったら、その日は絶対に出勤しないと、次回来てくれないかも…。

メガネさん
メガネさん

こんな感じで収入が不安定になるリスクを負いながら、仕事をするのが1人美容室に働き方だね。

美容室が休みの日は、特に気にせず休んでもお客様からのクレームはありません。

ところが急な用事が入れば、従業員同士のいざこざがなくても、お客様のクレームに発展する可能性があるわけです。

信頼関係のあるお客様なら、しっかり話をしていれば大丈夫でしょう。

それでも何が起こるかわからないのが、1人で美容室を運営する特徴です。

休みを確保するにはお客様との信頼関係を、極限にまで高めておく必要がある!

デメリット③:できる事が限られる

大型店舗で美容師をしていれば、お客様への施術だけない事ができてしまいます。

イベントやコンテスト主催など、経営者側になるとやりたい事が増えますが、1人でできるイベントなどはあまりありません。

メガネさん
メガネさん

お客様を楽しませようとするなら、誰でも試みるよね!イベント主催とかね。

美容師さん
美容師さん

外部の人を呼んできて、一緒にするしか方法はないわね。

つまり独立して1人で美容師を続けるのなら、人脈を広げておくのが大事になってきます。

独立前にどの程度動けるのかが、1人美容室で意識しておくポイントです。

独立前に人脈を広げておくと、イベントなどが開きやすくなる!

独立した美容師が1人で美容室をうまく経営する方法

上記で紹介した内容を見ていくと、一部の美容師さんはこう思ってしまうかもしれません。

美容師さん
美容師さん

1人で美容室を運営するのは、何気に難しそうだから迷いな…。

メガネさん
メガネさん

たしかに独立できたからといって、簡単に経営が成功するわけではないよ。

でもポイントを抑えておけば、リスクは少しでも抑えられるかもね。

独立すれば収入アップ!みたいに、簡単に稼げるという情報を見る美容師さんもいるでしょう。

ところがそれは経営を頑張った人だけです。

そこで独立した美容師さんが、今後1人でうまく運営できるようになる方法を、一部だけ紹介しますね。

メガネさん
メガネさん

ここまで読み進めて、まだなんとかなるでしょう…と、安易に構えている人がいたらこの記事を呼んでみてね。

考え方ひとつでかなり変わるから。

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SNSで自分のサロンに集客

まず美容室をうまく軌道に乗せるには、お客様を呼んでこないといけません。

今まではホットペッパーなどの、フリーペーパー紙を使っていませんでしたか?

たしかにフリーペーパーは集客しやすい媒体でしたが、クーポンで集客できていた側面もあります。

美容師さん
美容師さん

多額のお金を投入しても、成果が出なかったという声もあるよね。

メガネさん
メガネさん

そのリスクを抑えるために、SNSを活用すればいいんだよ。

今では誰でもスマホを持っている時代です。

そこでTwitterやインスタなど、無料で始められるSNSを活用すれば、集客しやすくなります。

鍵となるのはフォロワー数と、投稿する内容です。

難しいかもしれませんが、僕自身情報発信していて、フォローしてくれる人が増えています。

データをしっかり残して分析

経営で1番大事になるのは、数字を見て分析することです。

データというとわかりにくいかもしれませんが、1番簡単なのが損益計算のデータになります。

メガネさん
メガネさん

何にたくさん使って損をしているのかわかれば、誰でも黒字にできるよね。

収入源が何かもわかれば、分散化や得意を伸ばせられる!

美容師さん
美容師さん

残していないとわからないけど、損益計算なら確定申告で使うし、簡単に分析できるね。

数字ばかりでわかりにくいかもしれませんが、毎回見るデータだけに慣れやすいですよ。

その他にもデータを取って見て、それを数字にして、グラフに変えてみましょう。

それだけで何をするべきか見えてきますよ。

固定費を抑えてフットワークを軽くする

1人で美容室を経営するメリットは、フットワークの軽さですよね?

すべて自分の判断で決められるので、何でもできてしまいます。

メガネさん
メガネさん

美容室で働けば、会社の方針に従わないといけないもんね。

美容師さん
美容師さん

でも1人で美容室をしていると、自由に経営ができるよね。

例えば上記でも紹介したように、従業員ではなく、フリーランスばかりの美容室がいい例です。

型破りな経営をしても、怒られる心配がありません。

データを分析して集客できれば、あなたが成功しそうと思った戦略で美容室を運営しましょう。

それが差別化となるため、成果が出やすくなります。

そのためにはリスクである出費を抑えないと、本当に失敗した時に痛手になります

店舗にかかるローンや車など、固定費を抑えておきましょう。

美容師が独立してすぐは店舗を借りて1人で経営するのがおすすめ

美容師さんが独立して、1人で美容室を切り盛りすると、たくさんの経験がつめます。

メガネさん
メガネさん

今まで常識とされていた事が、経営にまわるとそれがなくなるからね。

美容師さん
美容師さん

責任は自分ですべてとらないといけないよ。でもそれもいい経験ね。

その経験を元手に他の仕事にもつながる可能性ある上に、リスクが少ないので気軽に美容室を始められます。

だからこそ技術力を磨いて、まず1人で美容室を運営しましょう。

そして収益が出てきてから、従業員を雇うと自分の時間が増えて、やりたい事が自由にできるようになります。

メガネさん
メガネさん

せっかく独立を目指すのなら、ここまではいきたいでよね!